【中受05】なぜ科学を学ぶのか ~池内了/著~

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再読推奨度(☆1:小~☆5:大)

☆☆

難易度(☆1:優しい~☆5:難しい)

☆☆☆☆

感想 

文系の私にとって、科学を学ぶ意義、重要性を知ることができました。ただ、一読目で内容を理解することが難しかった箇所が多かったです。2度3度読み返すことで、より理解が深まると感じました。

作中引用(感情が動いた文言等)

・科学、技術文明の時代を生きるために、理科を学ぶことは現代人の常識

・同時に、必ずしも、科学・技術は善でなく、万能でなく、良いことだけではない

・良し悪しを区分けする目を持ち、良い面を伸ばし、悪い面を抑える

・勉強とは、いろんな知識を吸収するなかで自然や社会の仕組みをおのずと理解していく過程であり、健康的で豊かな生き方ができ、理知的な力(真偽、善悪を見抜き、知的に物事を認識する能力)を養う準備をしている

・科学を学ぶとさまざまな問題に応用でき、科学の力によって物事の仕組みや歴史的繋がり、思いがけない社会的関係までも発見できる

・科学は、見えない部分で何が起こっているかを想像し、あたかもそれが実際に目の前で起こっているかのうように見抜く学問

・人間の結びつき(6次のつながり)

・地球が温暖化すれば、ヨーロッパや北アメリカは寒冷化する(北大西洋深層循環流)=パラドックス

・科学的な考え方(①個人の感情を交えない、②自分の経験を絶対視しない、③鵜呑みにしない、④不愉快な事実も受け入れる、⑤科学の知識量ではない

・科学・技術のデュアルユース(軍民両用の二面性使用)=あらゆる技術が対象

・役に立たない研究の大切さ=急がば回れ

  • 学校で様々な科目の勉強をすることは、分科した幅広い学問分野の内容を継承するためですが、同時に分野ごとに異なった学問の考え方や進め方などを学び身に着けるためでもあります。だから、勉強は、単に知識を増やすためだけではなく、その知識を生み出しす過程で、どのような考え方がとられ、そのように研究が進められ、そのようにして人類共通の財産として活かされるようになったか、を学ぶためでもあります。私たち自身が生きていく上で、先人たちが培ってきた知恵、知識を自分たちの力としていくための重要な機会なのです。

〜まとめ〜

・人間は、日ごろから考えていないと、いざという時に慌ててしまい、自己保身や責任逃れに走ることが多い

・他人に対する批判は、無責任な放言ではなく、必ず自分に跳ね返ってくる

・自分を客観的に見つめ直すよう心がける